USMAとは、United States Military Academy の略称です。ニューヨーク州ウエストポイントにある アメリカ合衆国の陸軍士官学校です。
日本人にはお馴染ない大学校ですが、アメリカでは難関中の難関校だそうで、頭脳明晰+α+αレベルでないと入学が許されないらしい。日本の大学に例えれば、東京大学×防衛大学校+早稲田大学スポーツ推薦みたいな感じでしょうか。まあ、とにかくエリート中のエリート士官養成大学校なのです。
ヴィンテージスウェット(後付けパーカーは除く)は、ヴィンテージブーム以降、取引価格の下落率が大きかったアイテムの一つです。なので目の飛び出るような価格をつけるモノはないですが、チャンピオン社のUSMAリバースウィーブは、根強い人気を維持してます。
チャンピオン社リバースウィーブとは、生地を横に使って縦縮みを軽減し、脇をリブ仕様にして横縮みも防止したスウェット界の革命児です。サンフォライズ加工と共に、綿の世界的産地(コットンベルト・綿花地帯)があるアメリカ合衆国にとって、綿製品の縮みの克服は、国家的意義のある大発明(誇張しすぎ…)だったのです。
そんな大発明のリバースウィーブですが、他のスウェットとは異なる点があります。それはガゼット(汗止め)が付いていない事です。ガゼットは、汗を止める働きもあるのでしょうが、首回りに伸縮性をもたらす役割です。なのでV字にガゼットをはめ込んであるわけです。両Vガゼットなんて、汗止めだけの役割なら前後にガゼット要らないでしょう。
そんなガゼット無しのリバースウィーブですが、なぜなのかUSMAモノだけは装着されているのです。チャンピオン社が忖度したと言われても仕方がないところです。民間業者が国立大学の体操着を発注できたのですから当然に忖度したのでしょう。しかし不思議なのは、一般用のリバースウィーブにはなぜガゼットを使用しなかったのか?これは分かりません。国からリバースウィーブでの仕様を止められたのか?日本のメーカーなら、政府お墨付きガゼットを付けて一般販売するんじゃないかな。そこがチャンピオン社の、官民分離の思想なのかもしれません。
こんなイレギュラーな仕様がある事でも、USMAモノの人気が維持されている理由だと思います。私が所有するPHYSICAL EDUCATHION プリントモノはレア度が上がります。そもそもこの『体育学科』って一体何なんでしょうね?陸軍士官学校に、いろいろな学科があるはずも無く…
チャンピオン社のスウェットとTシャツは、タグの歴史的変遷もマニアの物欲をそそらせる大きな要因です。私はマニアではないのですが、タタキタグ後期物でコンディション良いモノが滅多に出て来ないのは理解しています。
しかし表記Sサイズでもリバースウィーブなので縮んでおらず、逆にリブが伸びてると結局私にはデカすぎて着られません。アメリカで、なんだか良く分からないちっちゃな東洋人が着てたらきっと笑い者でしょう…
なのでちょうど潮時、忖度しなけりゃならないかなと… (笑)
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