ネガティブキャンペーンをするつもりではありません。
ファッションとしてアメカジを意識する人は、ジーンズに対するこだわり度が高いでしょう。その中でもジーンズがファッションの中心になる人(筆者も)には一家言ある方は多いと思います。
常々言ってますが、筆者を含めてジーンズ意識高い系は世間的には残念ながら相当マイナーな存在です。
ファッションの中でボトムを考えると、ストレッチ素材のパンツが主力です。快適さを追求するが故にパンツ素材も進化しています。それが売れるモノの本質でしょう。綿100%のゴワゴワしたデニム使いのジーンズが将来ボトムスの主役に返り咲く事は考えられません。
綿100%のデニム生地は、織機の進化で幅広にはなりましたが、根本的には100年前のデニム生地とさほどの変化はありません。それが良いところなんですが、時代が許してくれないわけです。どんな商品でも快適さの追求は永遠のテーマ、なので我々が言う『正統派ジーンズ』は、もはや趣味の世界に生き続ける遺産と云える存在だと認識せざるを得ない… ジーンズ産業の将来が心配です…
『ガイアの夜明け 3月27日放送』で特集されたジャパンブルーの面白い試み。同社が独自開発した青色が落ちない『シン・デニム』を利用して、学生服や家の内装に使うと云う発想。
これは目の付け所がシャープです。心理学的に云うと、青色は心を落ち着かせる効果があるので一石二鳥です。
ジャパンブルーのシン・デニムについては、こちらから
インディゴブルーを内装に組み入れるのは絶対アリだと思います。息子の部屋のカーテンはブルーですが、オフホワイト×ブルーは色の相性が良いので取り入れてました。
琉球畳風のデニム畳、色目の濃淡をつけてとてもお洒落な仕上がり。
ジャパンブルーの社長自ら手染めのタペストリー、これだけでも相当な価値があると思います。(家の購入者にプレゼントなんだろうか?)
デニム生地は火に弱い為、カーテンなどの内装用製品には使えません。しかし今回インテリアに使用されたシン・デニムは、難燃加工処理されて基準を満たしているようです。
デニム生地も進化せざるを得ない時代。色落ちという経年変化が我々アメカジフリークにとっては堪えられない魅力だったのですが、それだけでは商売ベースでの採算が合わない時代なのです。
今後はデニム生地の利用用途を拡大させてゆく必要性があるのです。メイドインジャパンの底力、日本企業の技術力、デニム生地の進化を今後も見守り続けたいと思います。
10年後、20年後、『デニムと云えば何を連想しますか?』という質問に、『ジーンズ』という答えは少数派になっているかも… そんなことをふと思う今日この頃です。
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