ファッションを語る上で、古着屋さんの役割が格段に大きくなってきたと思います。
コーディネイトに古着を組み込む洒落者が増えています。古着屋さんを格上げして、ヴィンテージストアとかヴィンテージショップなんて呼んでもいいんじゃないかな、それくらい存在感が増してます。私はこれからは『ヴィンテージストア』と呼びますので!
ところでヴィンテージストアを訪れた時、店内のどこを見ますか?もちろんお目当てのアイテムが陳列された場所は当然です。私は、客が手に取れない場所に飾ってある商品を見ます。近視なので必ず眼鏡をかけてヴィンテージストアに行くようにしてます。でないと手に取れない商品の細部まで見えないからです。
私は勝手に『2階建て陳列』と呼んでます。アロハの陳列写真がその例になるのですが、高い所に陳列されているので必ず店員さんに取ってもらわないと触れない、要は盗難防止、接客の糸口を作る、外からのアイキャッチになる、そんな理由です。
2階建て陳列の対象になるのは、ヴィンテージストアの推し商品です。なので、そのヴィンテージストアの商品レベルが測れるのです。ヴィンテージストア巡りをする場合、一店舗に時間を取れない場合は実に有効です。また、2階の商品で判断できない場合は、その店のレジやカウンター回りの商品をウオッチングする事です。お宝的なヴィンテージ商品は必ずここにあります。手に取れる店先は比較的安価な商品が多く、衝動買いができそうな商品が多いと思います。
また、最近のヴィンテージブームの中、女性の集客に力を入れているお店は入り口近くにレディス商品を陳列しています。ベルベルジンやオキドキなどが良い例です。
この2階建て陳列ですが、ヴィンテージストア特有です。例えば百貨店内のショップでは、高所にヴィジュアルプレゼンテーションする事はあっても、その商品を店員さんに取ってもらわなければ触れないような事はありません。
ヴィンテージストアが2階建て陳列になった理由や起源は分かりませんが、推測するに、手狭な店内に一点物の商品を全て陳列するには、客が手に取れない所まで商品を飾らなければならなかったのでしょう。それが良くも悪くも伝承されて来たのだと思います。
2月は、冬物から春物に商品構成が変わる月です、春物に変える前に冬物クリアランスセールが開催されるヴィンテージストアも結構あります。ぶらりウインドーショッピングがてらヴィンテージストアへ訪れる際は、2階建て陳列に今一度関心を持って入店してみてください。上ばかり注視してると、店員さんもこの人只者じゃないなと思ってくれるでしょう。
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