使えば使うほど味が出る品を愛用したい欲望、持ってますか?
8年前に我が家を建てました。『予算内で出来うる限りの住み心地の良い家を』一生に一度の大きな買い物ですから拘りました。設計はもちろんですが、私が絶対に譲らなかったのは床の素材です。無垢の床を使う事、絶対重要事項でした。
一般には、合板系の床材を使って家を建てます。無垢の床材を使うと、床鳴りなど知識の無い施主からクレームをつけられる可能性からも(製造原価を安くする為もある)名の通ったハウスメーカーでも合板系の床材で仕上げます。しかし、人が家の中で最も触れている場所が、天然なのか人工なのかでは快適さは雲泥の差なんです。我が家には、カーペットがありません!
ただし、メンテナンスは必要です。2年に1度は、蜜蝋ワックスでワックスがけしています。これも天然成分100%ですから、安心して使えるワックスです。8年経って床がいい色に経年変化してきました。傷もつきますが味になりますね。傷がひどいならば、サンダーがけすると修復可能です。これが合板系の床ならば経年劣化です。
革製品も使えば使うほど味が出る、ただしメンテナンスが重要です。革は手をかけてあげないと劣化するので注意が必要です。さすがに床みたいにサンダーがけで復活しませんから…メンテが面倒だとおっしゃる方は、油分を多く含ませた革物を選択するべきでしょうね。私のバックは万双ですが、オイルドレザーなのでほとんどメンテナンスしてません。それでも十分に経年変化を楽しめます!ナチュラルカラーのコードバンの財布はさすがにクリームで磨き上げてます。
使えば使うほど味が出ると云えば、ジーンズを語らなければなりません。ジーンズの育成方法はいろいろ意見があると思います。私は宗旨替えしました。以前はとにかく洗わない派でしたが、現在は適度に洗う派です。頻度で言えば、年に1回だったのが、年に6回(夏場は月1回、真冬は洗わない)くらいです。洗剤は使わないで風呂の残り湯で揉み洗いが基本です。ジーンズは汗が大敵、汗がデニムを劣化させる原因なので、長く相棒でいて欲しいならば適度に洗うべきでしょう。普段穿きなので汗以外に汚れませんし。ジーンズの経年変化の味はヒゲやハチノスや縦落ちですが、メリハリの利いた色落ちだけが味でもないんじゃないかと意識が変わってきました。(この件に関しては別の機会に)
メンテナンスが甚だ面倒ではありますが、その表情が人工に作られたものでは見られない経年変化の味として恩返ししてくれる、そんな逸品ばかりに囲まれて暮らす欲望、これからも一生持ち続けるでしょうね。チビ親父も、人として経年変化でいい味出したいですね!経年劣化は御免だよ!
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